パリッとして、ほどよい甘さの美味しい自家製らっきょう甘酢漬けの漬け方(下漬け有り・下漬け無し 両バージョンを紹介)

らっきょうが、美容や健康によいことは有名です。
それだけではなく、ダイエット効果に、血液サラサラ効果、しかも酢漬けにする場合は夏バテにも効果あり。他にも、冷えによる腹痛や下痢への効果、殺菌効果、高い抗ガン作用があるとなれば、食べない理由が思いつかないほど。

食べる量の目安は1日5粒程度がよく、食事と一緒にとると脂肪の吸収を抑えてくれるそうです。しかも、健康に良いだけでなく、焼いたお肉と一緒に食べると絶妙に美味しくて、苦労せず5個位は軽くいけちゃいます。もちろん、カレーにも!

生のらっきょうは、いつどこで買える?

らっきょうが市場に出回るのは、5月頃から7月上旬頃まで。
八百屋さんや、スーパーなどで「泥付きのらっきょう」や、「芽と根を切り、洗っただけのらっきょう」、すぐに本漬けができるよう「塩で下漬けをしたらっきょう」などが売られます。

筆者は、数年にわたり、「泥がついたらっきょう」、「根を切って洗っただけのらっきょう」、「塩で下漬けされたらっきょう」の全パターンで作ってみたのですが、何回か漬けてみた経験から、結果的に『新鮮な』鳥取産の泥付きらっきょうで作るのが一番美味しくできた気がしています。
※ちなみに価格は、クイーンズ伊勢丹で根切らっきょう、西友で下漬けらっきょうと泥付きらっきょう、OKストアで泥付きらっきょうを購入しましたが、いずれも850g〜1kgくらい入っていて800〜1000円くらい。下処理しているものと、していないものの値段はそれほど変わりませんでした。

泥付きらっきょう

どの状態のらっきょうを買うのがいいの?

塩で下漬けされたらっきょうは、楽だしキレイで美味しそうに見えたのですが、結構ものによってばらつきがあるみたいです。売っているお店や、その年の出来具合によっても違うのかもしれないですが、物によって、ちょっと変な匂いがしたり、食感が良くなかったり。

一方、泥付きのらっきょうも、収穫から出回ってくるまでに数日かかっているとみられ、緑の芽が少し出ているものがあったり、あまりにも小さいものがあったり、ばらつきがあるのに加え、買ってきてすぐに処理をできなければ、さらに鮮度が落ちて芽が出てきてしまいます。

写真にあるものは、もう、少し緑の芽がでてしまっています。オススメは、芽がでていないもの。

処理済みの下漬けのらっきょうや、根切のらっきょうは、塩水で芽止めをしているそうですが、収穫後すぐに処理されるため、見た目も美しく、一番美味しいときに美味しい準備をしてもらえているので、質の良いものに出会うことができれば、きっと美味しく漬けられると思います。

※初めて漬けたときは処理済みのらっきょうでしたが、質が良くて、とっても美味しくできました!
ただし、そうでないものもあるので注意が必要。2回目以降は、なかなか良いものに出会えていないので、今後は下漬けしたものは買わない予定です。

2021年は泥付きと、下漬け済みの2種類を仕込みましたが(左は下漬け済みで、本漬け仕込みしたもの。右側は下漬けのために、ジップロックで2週間ほど寝かせるもの)、2022年は泥付きのものだけにしました。

2021年の仕込み

いずれの場合も、既製品のらっきょうの中には添加物が含まれているものや、無添加だけど甘すぎるものなどもあるので、自分で漬けるメリットはかなりあると思います。原材料の安心感があって、そして好みの甘さの美味しいらっきょうを食べれるなんて最高です。

保存瓶が必要?

いろいろ調べたところ、冷蔵保存をするとパリッとしたまま保存できるとあったので、冷蔵保存を前提でタッパータイプのガラス製保存容器を使用しています。大きな保存瓶は置く場所にも困るし、なにせ重たいので色んな意味でオススメです。

また、蓋をするときにラップ(無添加のポリラップがおすすめ)を落とし蓋のようにすると、しっかり表面をカバーでき、まんべんなく漬け込むことができます。

上記の写真を撮影したときは、プラ素材の蓋にニオイが移るのが気になりラップして蓋をしていましたが、数日経過すると糖分の影響で容器のフチにラップがくっついてしまい取りづらくなります。
ニオイ移りは諦めて、落し蓋だけにするのが良さそうです。

①らっきょうの漬け方(下漬けするバージョン)

こちらは、甘酢漬けの下漬けをするバージョンの説明です。※2021年まではこの漬け方でした
最初に2〜3週間下漬けをした後に本漬けします。ジップロックで下漬けするととっても便利です。

らっきょうの下漬け(2~3週間程度)

らっきょうの下漬けはジップロックでもOKです

■材料

  • らっきょう・・・正味850g×2袋
  • 塩・・・170g   ※らっきょうの重さの10%
  • 水・・・500~600ml程度

■道具

ボウル、ざる、保存用瓶(すぐに手元になければ下漬けはジップロックでもOK)

■調理の仕方

  1. 大きめのボウルにらっきょうを入れ、流水にさらしながら洗います。つながっている株は1つづつにばらし、水の中で互いをこするように手で軽くもむようにすると、土と一緒に大まかな薄皮も取りのぞかれます。流水でこすりながら洗って、薄皮を外します。
  2. 先端は、ふくらみがちょうど終わるくびれのあたりでカット。根の部分はほんの少しだけ切り落とします。※切りすぎないようにするのが良いそうですが、写真撮影したときは、そうと知らず結構切っちゃってます。
    また、このときに残っている薄皮もむきます。

  3. 再度、流水できれいに洗った後、水をこぼし、ボールに熱湯を注ぎ20秒ほど待ちます。ざるにあげてお湯をきります。
    ※熱いので気をつけて行ってください。
    これをするとパリッとした食感に仕上がるように思います。
  4. ボウルにらっきょうを移し、分量のおよそ半分の量の塩を全体にまぶします。
  5. 煮沸消毒した保存瓶または、ジップロックに4のらっきょうを入れ、残りの分量の塩を水に溶かしたものを注ぎ入れます。
  6. 2~3週間程度、漬けておきます。可能であれば冷蔵庫に入れておき、時々蓋をあけて均一に浸かるように混ぜます。
    常温であれば発酵してきますので、時々揺すり、適宜フタを開けてガスを抜いてください。

らっきょうの本漬け(2~3週間程度)

下漬けが終わったらザルにあけて、一つ一つ手に取り、ふやけた皮の物があったら、その皮をきれいに剥ぎ取りボウルに移します。(剥いだ皮は、あとで常備菜を作るのにとっておきます。)

また、本漬けの際に、熱いままの漬け液を使います。これをすることで、パリッとしたらっきょうになってくれます。冷蔵庫で保存することで、1年位はカリカリ食感のらっきょう漬けを楽しめると言われています。

ちなみに、我が家のらっきょうは、2~3年経ってもカリカリです。

■材料

  • 下漬けをしたらっきょう
  • 水・・・1.5カップ
  • 酢(穀物酢とリンゴ酢8:2にしてみました)・・・3カップ
  • きび砂糖・・・125g
  • はちみつ・・・大さじ10杯
  • 塩・・・20g
  • 本みりん(塩などはいっていないもの)・・・30ml
  • 赤唐辛子・・・1容器につき、1つ

■道具

ボウル、ざる、煮沸した保存用瓶(すぐに手元になければしばらくはジップロックでもOK)

■調理の仕方

  1. 鍋に、らっきょう以外の材料を全て入れて沸騰させます。
  2. 保存瓶にらっきょうと、熱いままの漬け液を入れラップをします。
    ※保存瓶がない場合は、ボウルにらっきょうを入れ漬け液を入れます。
  3. 冷めたらフタをして保存します。
  4. 2〜3日したら、1粒取り出して味見をしてください。そのままでOKであれば、そのまま漬け込みます。もし、塩気や甘みが足りなかったら好みの味に調整してください。
    ※好みの甘さにこだわりがある方は、結構ここが大事です

②らっきょうの漬け方(下漬けなしバージョン)

こちらは、甘酢漬けの下漬けをしないバージョンの説明です。※2022年度はこの漬け方にしました!
2021年まで、その年のらっきょうによって、味を調整していたのですが、実は、まぁまぁ大変でした。

2〜3週間の下漬けをしないバージョンを試すことにしましたが、本漬けの甘酢に水を入れないことでで、パンチがでました。漬け終わった翌日の段階でもすでに味がキマっており、絶対美味しくなると確信できたほど。

2022年5月に漬けて、半年経った時点での感想ですが、めちゃくちゃ美味しいです。個人的には今後は「下漬けなしバージョン」の一択です。

■材料(2キロ分)

下処理

  • 泥付きらっきょう・・・1kg×2袋
  • 粗塩・・・40g

甘酢

  • 粗塩・・・80g
  • きび砂糖・・・400g
  • 米酢・・・800ml(4カップ)
  • 赤唐辛子(種を取る)・・・4本

■道具

ボウル、持ち手のついたザル、ガラスの保存容器、ペーパータオル

■調理の仕方

緑の芽が出すぎていないものが新鮮なので、ふっくらと丸みを帯びた、傷のないものを選びましょう。また、購入したその日に下処理をしましょう!このひと頑張りで、美味しいらっきょうになります。

  1. 甘酢の材料を鍋に入れて、沸騰する手前まで沸かし、冷ましておきます。
  2. 大きめのボウルにらっきょうを入れ、流水にさらしながら洗います。
    つながっている株は1つづつにばらし、水の中で互いをこするように手で軽くもむようにすると、土と一緒に大まかな薄皮も取りのぞかれます。
  3. 先端は、ふくらみがちょうど終わるくびれのあたりでカット。根の部分はほんの少しだけ切り落とします。深く切ってしまうと水っぽくなってしまうため、切りすぎないようにするのが良いそうです。※作り始めのころ、切りすぎたことがありますが、水っぽさを感じたことはないので、そこまで心配しすぎなくても大丈夫です。
    また、このときに残っている薄皮もむき、傷んでいる部分は厚めにむきます。
  4. ボウルを洗い流し、根の処理をしたらっきょうを入れ、一度洗い流し、持ち手のついたザルにあげたら粗塩をまぶしてざっくりまぜ、1時間ほどおいておきます。※不要な水気が出て、悪くなりにくくなる効果があるそうです。
  5. お湯を沸かし、熱湯にザルごと入れて20秒ほどで引き上げます。これが、パリッとなる秘訣です。
    逆に長く熱湯に浸けてしまうとしんなりしてしまうので、時間が大事です。
    ペーパータオルでサッと水分を拭き取り、乾かします。
  6. 保存容器に、らっきょうを入れて甘酢を注ぎ、赤唐辛子を入れます。

    捕捉:らっきょうを洗ったら、拭いて乾かし、甘酢がアツアツのうちに注ぐやり方もあるのですが、この場合は、65度〜70度くらいにすると、生の状態よりも固くなってカリッとしてくれるそうです。よく、しなびた野菜を生き返らせるためにお湯をかけるのに似ていますね。

③オマケ:捨てるなんてもったいない!らっきょうの皮の常備菜

らっきょうの本漬けで、気持ちよく皮をむくと、そこそこの量がザルに残ります。なんだかもったいないので炒めてみたら意外と美味しかったので、是非無駄にせずおかずの一品に加えてみてください。
らっきょうは繊維質が多いのでヘルシーですよ。

■材料

  • 下漬けらっきょうの皮
  • ごま油・・・大さじ1
  • 醤油・・・大さじ1
  • みりん・・・大さじ1
  • だしの素・・・適量
  • カナリエキス(あれば)・・・小さじ1/2
    ※カナリエキスはいかなごの魚醤です。韓国食品を扱っているお店にあります。韓国ではキムチを作る際に使われますが、旨味が強いので、様々な料理を作る際に少しだけ使うと、旨味の厚みを出してくれます。
  • 七味唐辛子・・・適量

■調理の仕方

実は、調理の仕方、、というほど大げさなものではなく、ささっと炒めるだけです。温めたフライパンにごま油を入れ、刻んだらっきょうの皮を入れたら軽く炒めます。らっきょうが透明になってきたら、みりん、しょうゆ、だしの素を入れ、最後にほんの少しカナリエキスを入れます。
味をみて、好みの味に調整してください。
仕上げにお好みで七味唐辛子をかけます。
らっきょうを漬けるのは少し大変ですが、自分で漬けたらっきょうは格別の美味しさです。ぜひ挑戦してみてくださいね。

【参考】
塩漬けしない義母のカリカリらっきょう
らっきょうを漬ける前に塩漬けは必要?シャキシャキに仕上げるコツは?

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